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異端者の頤:暗い場所は落ち着く、自分が一人であることを教えてくれるから [頤]

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所属:異端審問官
・拷問官
・副当主補佐

種族:人間

外見の差異:
・両性
・背中の取り外し可能で重いのは最初から無い

詳細:見るからに不審者の外見をしたハロウィンカボチャ、中身は地獄
その正義のあまりの厳格さ、残酷さから裏表、有象無象の区別無く多量の恨みを飲む異端審問官一族、その中でも二番目に恨みを買っているであろう副当主の横に常に控え、陰日向と無く働く。オレンジの人の頭ほどの南瓜を被った黒服、そんな間抜けとしか言いようのない男だが、護衛役としては正に一級品、その手で今までに何人の飛び掛る首をへし折ったか、オレンジ色の影はふざけてそんな派手な色をしているのではなく、これは外部への危険色なのだと最初こそ指差して笑っていた人間達も直ぐに勘付いた。
彼の出自は彼自身にも、誰にも解らない、彼はつい最近まで「ただ存在だけが存在する何か」だったのだから。研究機関内でも情報伝達ミスはある、彼らはこの存在を表す信号もその類なのだと誰かが消すのを待った、そこには誰も居なかった筈だというのに誰かがいる気配がする、ガラスには何も映らない筈が人間の形の何かが映る、存在を表す形を消去してもまた直ぐに復活する、これまた荒唐無稽な怪談の類、ではなかった。「存在しか存在しない何か」は確かにそこに存在して、彼が居心地の良いダクトから引きずり出された時、誰もが彼の姿に狂気の存在を覚えた。
この世の呪いを一身に受けた様な容姿、腕も片方無い、誰からも愛されない、誰も彼の存在を知らない、血液検査により人間であること、異端審問官一族であることが判明した後屋敷に連れてこられるが、彼が先ず最初にしたのは近くにあったバケツの中身を床にぶちまけ、それを被って皮を剥がれたトカゲの様な顔を隠すことだった。これには知性があった、隠すという事は恐らく産まれてこの方ダクトの中を這いずり回るしか知らない生き物ではあったが、彼もまた人間を喪失した存在では無かったのだ。以来彼は異端審問官の一族として扱われ、訓練を経た後に副当主補佐となる。
普段こそおどけた態度を崩さないが、彼の一挙手一投足には無意識の狂気に溢れている、濃い液体に薄い液体を混ぜれば中濃の液体が出来上がる、なら狂気同士を混ぜ合わせればどうだろうか。彼の狂気を一族は見事に飲み込んで見せたが、どちらにしても彼の存在が消える訳では無い、生きる事を否定されてまで手に入れた存在を。彼の行う拷問にもそれが現れ、苦痛を与える人間は揃って廃人にしてしまうという点では彼は拷問官というよりは処刑人に近い、相手の心を砕く処刑人。主な仕事は利用価値の無くなった者を立派な兵士として洗脳する仕事。廃人化とは何も白痴になる事だけではない。
人間ってのは、見れば地獄を見るというのなら、見ない方が良いとは誰も思えないのか?

備考:
・彼が産まれた時らしき記述は記録に残っているが、定かではない
・体がとても柔らかく、何処にでも入れる
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