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0012:いやならみるないやならみるな [こ]

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種族:竜人

外見の差異:
・両性
やたらと多く伸びた髪は、ごわごわしていそうな髪だが、実際触ると完全に乾ききったススキの束の様な手触り。
狐眼。血色は良く興奮等をすると赤味掛かり、面差しは若干地味ともいえるが、良く見れば抜き身の刃の様な眼光をしている。様はじっと見ると怖い顔。
歳相応に未熟な竜人、角はまだ芯になる部分しか生えておらず、小さく濃い色をした出っ張りがあるだけ。額の副角は軟骨状(少し発育が遅い)で指で触るとゴロゴロ動く、しかし、動かすと痛いらしい。
副羽はそれなりの成長を見せ、大きく広げれば自分の身長よりも大きく広がり、主羽はそれを包み込む様に成長した。舌先はもう完全に分かれており、それぞれを勝手に動かす事も可能。
尻尾が少し短め、尾羽らしい物が生えてきた。

竜形体:まだ竜にはなれない

人形体:まだ人にはなれない

詳細:透明じゃない誰か
自分は没個性でどう考えても影が薄い、そんな事を考え始めたのは彼が自分の顔を水鏡で覗いた時、いきなり魚が飛んできて自分を映していた水面が揺らいだ時から。彼は自分の美に大して自信が無かった。
思えば自分に個性らしい個性なんて、自分で上げて幾つ上げられるだろう、理屈っぽい……は、もっと理屈っぽいのがいる。正義感……も、もっと強いのがいる。顔、論外。年齢、末っ子。
ずっと砂漠に残って荒涼とした風を浴びる道を選んだこと、それだって自分が選んだ事じゃあなく、ほんの赤子の頃に何と無く周りと一緒にそんな風になっていただけ。まあ、周りのきょうだい達も深く考えた奴なんていないだろうが。
なら何故自分はこうして此処に残っているのだろうか、仮に離れたとしても皆とは繋がりあっている、肌の温もりを感じれなくなって時々ホームシックになる以外はきっと何も変わらないだろう。
彼は、生まれて初めてとても深く困った、今まで何一つして欠けた物が無いと思っていた世界に、白い紙に一滴黒を垂らす様にじわり、と染みが広がる。困った、自分には此処に留まる理由すらないぞ。欠けた物は自分自身の存在。
ある日やって来た旅立ちの日、強く手を引かれて砂漠の外に産まれて始めて出るが、心には大きな感傷も何も浮かび上がってはこない。感じるのはただ、生まれて始めて嗅ぐ湿った空気の匂い。きょうだい達は別の何かを感じたのだろうか。何も感じないのは自分に個性が無いから?
そして出会うのは新しい太陽、真っ赤に燃えるだけではなく優しく包むような光、砂金の様に輝くだけではない土の感触、見た事も無い物が山積みになった世界は目新しく、刺激的で、最初に会った不安は全て吹き飛んだ。
旅は続く、最初の夜が終わりを向え、次に、その次にと日が昇っては沈むのに気が付いて、またもう一つ考える。もう誰も「此処にいろ」とは言っていない、なら何で自分は此処にいるのか。
あの場所にいる理由は無かった、それと同時に、出て行く理由も無い。
今も。
ならこのままでいいか。
そう月に向って拳を突き出した時、もう個性なんて欲しいとは思わなかった。

備考:
・予知能力に優れ、常に目を細めているのは集中している時の癖がずっと出ているから……らしい。
・蝙蝠を呼ぶのが得意で、まるでペットの様に扱える
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