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道化師の者:過去を並べた盤を囲み [もの]

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種族:竜人

外見の差異:
・両性
全体的に器官の細部が細長く、背中の触手、触椀、触角の感覚器官関係が非常に長い。角は長さこそ然程でもないが巻く事は殆ど無く、少し先が撓る程度で真っ直ぐに伸びている。
しかし、羽の可動部に加速に必要な必要な筋肉が少しばかり(薄い)弱く、風を捉え長時間飛び続けるのは得意だが、最高速度になるには時間が掛かる様子。(肉抜き状態なのでスピードはある)
手足にある鍵爪は角とは逆に先が湾曲しており、握力は強い。
尾羽の数は六本、これまた長い。

竜形体:鳥竜
全身に鱗より多く羽毛を生やしており、強靭な嘴は先が喰い違う様になっており、これは主に物を千切るというよりは切断することに特化した作り。
角は無く、その代わりに骨の通った扇の様に広がる五対の鶏冠があり、自分の意思でこれを閉じたり広げたり出来る。
前足と同化した巨大な羽は、外見だけなら翼といった風だが、作りはほぼ原型の羽と変わらず(若干厚みがある、これのお陰で竜形体ならスピードの出も早い)羽毛が生えているだけ。
後ろ足の爪は硬く、握力も恐ろしく強い。握りつぶす為の爪。
自分の竜姿を気に入っているのでよく変身する。

人形体:
透けるような色の肌に赤い唇、どうにも周りから浮くような外見、見た目通りに強度は他の誰かの人間形体よりも遥かに(強度は)弱い。
変化で感覚器官は仕舞われている筈だというのに、何故か原型で全ての感覚器官を出しっ放しにした時並に敏感。索摘に優れる。
面倒臭いので本人は変身したがらない。

詳細:風を呼び込む嘘吐き
彼は何かをずっと探していた。元より退屈ということが大嫌いな生粋の快楽主義者、欲しい物はどんな手段を使ってでも手にいれないと気がすまないという、どうも回りからズレた間性を持っていた彼だけあって、それは自分の中で許せなかった。
同族達の中でもこれほど強欲な奴は少ない、特技は嘘を付く事、それといってもちょっとした物だったが、嘘は彼の事をどんな時でも良い方向に押し上げてくれた。あたりまえか、良くする為に吐くのだから。悪いことだというのは解る、それでも悪いこと程楽しい、自分が悪者なのはよーく解ってる。
石の裏をひっくり返しても見つかるのは冬眠中の虫か、珍しくてカエルや蛇、藪を掻き分けても見つかるのは驚いて飛び出すトカゲ程度、本当に欲しい物は何もかもこの場所には無い、嘘を知った彼は不機嫌に「つまんない」と呟く。
もういっそ、外に出て行って欲しい物を探しに行こうか、外の世界は楽しそう、きっと外だったら自分の欲しい物はある筈。22個目の木の実を握り潰した時、どうにかして外に出れないものか、そう考えた。
外の話を誰かから聞いたり話したりする内に心の底から外へ出たくなる、それも何度も何度も。今までどうして外に出ようとか思わなかったのか、世界一の名案だ、ならさっさと家族に言って出て行こう。言わなくても出て行ってしまえ。
あ、首の後ろが少しザワザワする、今日はスコールの日らしい、華々しく旅立つなら竜になりたいし、翼が濡れるのは嫌だから明日にしよう。翌日、湿った地面が珍しいから明日に。翌々日、サボテンの蕾が膨らんでるから咲いてからにしよう。
最後に旅人が来てから何日経過しただろうか、ある日子供を沢山連れた旅人が、砂漠を渡ろうとしているのを見つける。今の砂漠は落ち着いていて、妙な寄生虫も飛んでないし、砂嵐も暫くはこない……子供に渡りを教えるには持って来いだ。
しかしその時、この狡猾な竜人は全く別のことを考えて、砂の彼方にいる旅人に思念を送る。この砂漠は今は大人しいが何時暴れ出すか解らなく危ない、良ければ自分が大オアシスまでの渡し守になろう、と。
自分達の渡し守としての腕は誰もが知っている、帰って来た色好い返事、指定の場所まで飛び上がった彼は、ずっとずっと探していた物を手に入れた喜びでほくそ笑む。
探していたのは外の形ある何かではない、無意識に理由をつけて踏み止まる足を外へと決起させる、切っ掛けその物だったのだ。
きっと今、何かが始まった。
これで終わりじゃない、この先どうやってもっと多くの切っ掛けを手に入れようか……そう考えを巡らせながら、彼は旅人と出会う前に今の顔を直さねば、そう自分の頬を撫でた。

備考:
・「ツマンナーイ」がほぼ口癖状態
・寝ながら飛べる
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